Construction blog.

施工日記

  • 2022.06.06

90歳の大工さんに褒めてもらえた最高の仕上がりです

今回はお得意様のご紹介で相馬市の瓦屋根修繕工事に行ってきました。

建てたのは90歳のお爺さんだそうで、間違いなく腕のいい大工さんです。入母屋の屋根を造れる大工さんは今はほとんどいませんし、昔でも技術の高い技法です。

そんなおじいさんから、仕上がりのバランスいいと褒めてもらえました(笑)

 

そして、簡単に板金に葺き替えるという方もいらっしゃいますが、この手の屋根は銅板でなければ硬すぎて後々に亀裂が入る恐れがあります。きちんと内容を聞いたり、そもそもなぜ建築時に瓦屋根を使用しているかを把握して修繕されることをお勧めしています。

ただ、瓦がのっかっているわけではありません。雨の排水能力など機能性が変わると、躯体に廻る湿気も変わります。積めばいい、並べればいい、こんな簡単な文化ではないんです。

 

雨の多い日本では,窓や縁側からの雨が木材などの躯体を腐食させないように、屋根の勾配をなるべく抑えて軒先を長くして大きい傘のように作る必要がありました。しかし屋根勾配を緩やかにしてしまうとこんどは屋根の頂部では水が流れにくくなり雨漏りの危険性が高まりますので、屋根の頂部を急勾配にして端部ではなだらかな傾斜にすることで、頂部からの雨を最速で排水し、木部を守るために軒先を伸ばすために徐々に勾配を緩やかにする「照りつき」の合理的な屋根になっています。

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